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9月23日(木) The Ambitious

ローマ人の物語 ユリウス・カエサル~ルビコン以前~ 読破。

いつものことだけど、大変中身が濃くて大変でした。
感想を語るのも大変なので、少しだけ。

塩野氏も繰り返し述べているように、
ガイウス・ユリウス・カエサルを特徴付けているのはその能力だけではなくて、
非常な野心家であり、実現したい何か(カエサルの場合はローマ政治体制の改革)を
持っていたことでしょう。
我々一般ピープルは、そもそも成し遂げたいことなんて持っていないのではないか?
持っていたとしてもつい日頃の雑務に追われて、
その先にある目標を忘れてしまっていることが多いのではないか?
と思います。
しかもそれは才能とか努力とかとは別の世界の話で、
どちらかと言うと性格とか性分とか、そっちの方に属す話な気がします。

我々(と当時の人々)がカエサルに魅かれるのは、
彼の政治手腕・戦闘能力ではなくて、
そういう理想を語り、野望を持ち続ける、彼の人間性そのものにあるのでしょう。
たぶん坂本竜馬が人気があるのも同じような理由ではないかと。

賽は投げられ、カエサルはルビコン川を渡りました。
まもなく刊行される(11月?)続編文庫本を楽しみに待ちつつ、
村上春樹『アフターダーク』に取り掛かることにします。

もう少し涼しいと、読書の秋らしくていいのだが。

by dancex3 | 2004-09-23 23:39 | 名もなき詩  

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